アップルパイと君の隣で
第2章 初デート
歳は私と同じくらいか少し年上だろうか?
何を言うわけでもなく私を見つめている。
と言ううか機嫌悪そう...?
1度目が合ってしまうと何だか逸らしにくい。
気まずい...
「あのぉ...すみません、私たちに付き合わせてしまって...」
それについては佳奈のせいなのだが、この人からしたら迷惑なことだろう。
「別に気にしていないわ」
私の言葉に初めて口を開いた。
綺麗...
見た目も美人だが声もすごく綺麗。
素っ気ない態度さえも魅力的な女性にうつった。
しかし、そんな言葉とは裏腹に不機嫌な様子は変わらない。
「あ、ありがとうございます」
私がお礼を言うと返事はなかった。
無愛想な態度も嫌味に感じさせなかった。
「先輩!また家に泊まりに来てくださいね」
「へっ?」
全く話を聞いていなかった為、いきなり呼ばれて驚く。