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キミまでの距離

第2章 募る想い

和にメールをした。

『次の夜のバイト休み、いつ?会えないかな?』

『明日だよ。いーよ!』

『俺の友達も一緒なんだけど…。飲みに行かない?』

『いいよ!』

ふふ。明日ね。

翔ちゃんにもメールしよー。

『明日の夜、和と会う?』

『会う!』

『じゃあ明日、出来たら定時に上がろうね。』

『了解!』



翔ちゃんと駅に向かう。
翔ちゃんは和を品定め?する気満々。

駅に着くと和も今だったみたいで駆け寄ってきた。

「和。櫻井翔さん。俺の先輩。」

「初めまして。」

和がぺこりと頭を下げた。

一瞬、翔ちゃんは固まってから、

「よろしく。」

と笑って言った。

「和、何食べたい?今日は翔ちゃんの、おごりだから。」

「はあー?」

「決まってんじゃん。」

翔ちゃんが和に会いたいって言ったんだからね。

「そうだな…。何にする?」

和はなんでもいいって言うから翔ちゃんの知り合いのお店に行くことに。

道すがら翔ちゃんは俺に、

「いい。」

とだけ言って親指を立てた。

和のことだと思う。

照れくさくて…でもにやけてるであろう顔で笑った。



そのお店は俺も連れて来てもらったことがあった。
お店に入ると、

「うぃーっす。」

「ちぃーす。松岡さん、なんか適当に料理出してー!おいしいの!」

「なんでも おいしいっつーの。」

「そうです、そうでーす。」

ふざけた返事をして笑う翔ちゃん。

「お。相葉、久しぶりー。
そっちの子は?」

「俺の友達。和…二宮和也くん。」

和の背中をそっと押して前に出した。

「二宮です。よろしくお願いします。」

「松岡です。よろしくー。適当に座ってよ。」

俺が松兄と呼んじゃってるこの人は気さくでカッコいい人。
話しやすいし。
翔ちゃんもだけど、俺の大好きな人。

松兄がいるカウンターの前のテーブル席に座った。

和は少し緊張してるのかキョロキョロと店内を見渡して俺のとなりに座った。

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