
黒川とぱんぱかぱん!
第1章 何者なのじゃ?
「……ぃ…ぉい…」
「んー……」
「悠真…おいってば!もう昼だぞ?起きろ!」
そこでやっと机に伏せていた頭をあげて教室にある時計を見た
「ほんとだ…寝たりねぇ…」
「次体育だぞ?食わねぇと持たないだろ」
また寝ようとする俺に
隣の席に座っている園原はそう言って寝ることを阻止している
ちなみにこいつ
園原は中学からの腐れ縁みたいなやつだ
高校受験で第一志望の公立高校は違ったものの
滑り止め受験のこの私立高校は同じでな
二人とも受かったのはこっちだけ…
良かったのか良くないのか微妙なところだけど
ダチに恵まれてるし、結果を報告しあった時は盛大に笑ったもんだ
「なに笑ってんだ、気持ち悪い…」
「ちょっと思い出し笑い」
「そんなことしてる暇あったらなんか買ってこいよ
それとも珍しく今日は弁当か?」
「んな訳ねぇだろ?お前も知ってるだろ…
俺の母ちゃんが変なゲテモノ料理しか作れねぇの!」
「あぁ、いつもお前がご飯作ってるんだったな」
「そうだそうだ思い出したかこの野郎め」
だけど自分だけの分となると
楽したくて弁当は作らないから
お昼は購買で何かしら買って食べている
