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キミのとなり

第10章 幼馴染み

マサキに黙ってるのもなんだし、このことを話した。

「……」

黙ってる。
顔も下に向けてしまって表情がわからない。

怒ってる?
まさか泣いてないよね?

「カズ?カズは彼女が欲しいの?」

「へ?」

「それって、いわゆる合コンだよね?」

「……」

「それともトリプルデート?」

「…とにかく、そういうことだから。」

「…わかった。」

「マサキもさ。女の子とデート?してみたら?いっぱい言い寄られてきてるの知ってるよ。ほら、あのマネージャーの子とかさ。あの子、マサキのこと狙ってるでしょ?」

最後は茶化すようになってしまった。

「……」

「楽しい高校生ライフ!って感じじゃん。」

「そうだね。俺もそうしてみるかなー。」

黙ってたマサキがそう呟いて顔を上げた。
でも、どこを見てるのかわからない。
遠くを見てるみたい。

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