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キミのとなり

第10章 幼馴染み

大野さんも中学の頃からの仲だ。

マサキも委員会で仲良くなったのか“大ちゃん大ちゃん”って慕ってる。
中学の頃も大野さんのいる最上階の美術室は居心地の良い場所で。
しょっちゅう顔を出してた。
マサキもそうだった。

いつもマサキと俺のことを“ほんとお前ら仲良いなぁ”って目を細めている。

部室行くか。って言われて、その場所を後にする。

「ニノ。素直になるのは難しいか?案外そうでもないかもよ。」

「そうかな。」

「そうだよ。だってお前、さっき自然と相葉くんのこと、“カッコいい”って言ってたぞ。」

「……」

「大切な大事な人なんだよね。それなら大事にしてやれ。相葉くんの笑顔が最近 曇ってるの、わかるよね?」

…ハッとした。

そんで落ち込んだ。

そうだよ。俺はマサキのこと大事なんだよ。なのに色々教えてしまって…
あんな顔させて。きっと傷つけてる。

もう一人で考えるの疲れた。
しんどい。
二人で考えるのも悪くないのかもしれない。

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