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キミのとなり

第13章 きづいてよ

打ち合わせが終わって楽屋へ戻ると、さっきの人がいて、初めてちゃんと見た。

やっぱり可愛い。

男の人に可愛いって…。

その人はマネージャーに促されて俺の前に来ると、

「はじめまして!相葉雅紀っていいます。よろしくお願いします。」

ペコリと頭を下げる。

「はじめまして。二宮です。よろしくお願いします。」

俺もお辞儀をする。

「スタイリストさんで、これからついてもらう事が多いと思います。多分 二宮さんと同じ歳かな?」

とマネージャーが その人を見た。

「23…24になります、今年。」

「じゃあ俺の1コ上かな?」

マネージャーが電話に出て その場を離れた。

「あ!ごめんなさい。これ着ちゃってた。あなたのでしょ?」

ミントグリーンのパーカーを脱いで渡すと、

「あ、はい。二宮さん、くしゃみしてたので、つい…。スミマセン、こんなのを…。」

恥ずかしそうに下を向きながら受け取った。

「ううん。ありがとう。なんか置いておけなくて着て行っちゃった。」

「そうだったんですか。逆に、ありがとうございました。」

なんか…いいヤツだな。

素直?健気?

とにかく気に入っちゃったのは間違いない。

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