出会い系な日々
第16章 デカイ女 麗子・自滅
「帰るわ!」って言いたい
何度も込み上げきては飲み込んだ
だって二ヶ月も話してきた麗子はこんな子じゃないはず
緊張してるか自分に自信がなくて強がってるだけに違いない
それを探る為にも会話をしなければ…
俺は共通の話題である彼の話を持ち出した
「あれから彼とはどうなったん?」
「ん~別に変わりなしやで…」
少し表情が緩んだかも
「あれから会ってへんの?」
「昨日会ったけど、またいつもと変わらんかったしし…」
ふ~っと煙を吐き出す麗子は寂しげだ…
「そっかぁ…でもいつもと同じという事はまたアレを?(笑)」
「さ~ね~(笑)」
初めて笑った
しかし俺は思わず言ってしまった下ネタに焦り出す
昨日までの会話で俺はやりたい光線をビンビンに出しまくってた
この流れだと勢いにのって口説かなければウソになる
でも俺にだって限界があるのだ
体型はジャイアンで顔はのっぺりとした男顔
それより全体に漂う負のオーラが半端ない
幸子と麗子どっち選ぶと言われたら、迷う事なく女らしい幸子を選ぶ
もっと言えば綺麗なニューハーフの方が全然いい
(帰りたい…今すぐ帰りたい…)
このまま普通に喋って「じゃあバイバイ♪」って出来るかね?
昨日「エッチしたい!」と宣言したくせに、スルーして帰ったら麗子はどう思うだろう?
見た目で拒絶した事がバレバレだ
(どうしたらええねん!)
ここから心も体も泥沼にハマって行く