出会い系な日々
第8章 デカイ女 秋菜・馬鹿
まだ秋菜らしき女はいない
徐々に逃げられない領域に入ってく
もう覚悟を決めた
「さぁ~来い!」
身構えた瞬間に改札から女が一人出てきた
初対面なのに直感で秋菜と分かる
キョロキョロと回りを見渡したのも束の間、すぐに俺と目が合った
「秋菜…?」
「あっ、ハイ!」
見た目はある意味想像通り
決して化け物では無い
上下黒のジャージで少しポッチャリ
ギャルではないがヤンキーでもなく、よくコンビニの前に座ってる茶髪のスレた女の子って感じ
かなり安心したが一緒にいて疲れそうな雰囲気は否めない
「ほんまに来たな。メールの時は絶対遊ばれてると思ったわ」
「そんな事ないっすよ!よろしくです先輩!」
先輩て…
でも意外に礼儀正しげ
「とりあえず何か買ってから家行こか」
「ついて行きます先輩!」
やっぱり馬鹿にされてる気がする
とりあえずコンビニへ
「何か食べる?」
「いや、いいです」
「飲み物は?」
「いや…」
「喉かわくで?とりあえず買っとき」
「じゃあ、これで…」
そう言ってお茶のペットボトルを手に取った
緊張してるのか戸惑ってるのか口数が少ない
もっとガサツで無礼な女を想像してたので少し安心してきた
「じゃあ行こか♪」
「はい先輩!」
「その先輩てやめてくれんかな…」
二人はコンビニを出ると家へと向かった