出会い系な日々
第8章 デカイ女 秋菜・馬鹿
翌日のお昼前、どちらかと言えば返事が来ない事を期待して秋菜にメールしてみた
「お~い起きてるか〜?」
「うん○○駅やんな?どこおったらいい?」
即答&来る気マンマン
なんやろこの沈んだ気持ち…
ここまで来たら覚悟を決めるしかない
「じゃあ迎えに行くから降りたら改札のとこおって♪」
「わかったー」
とうとう得体の知れない女と会うことになった
怖い、かなり怖い
怯みそうな自分に鞭を打って駅へ向かった
早めに着き、改札を見渡せるコンビニで様子を伺う
化け物が現れたら急いで逃げなければ
その為には秋菜より先に確認する必要がある
どうやらまだ来てないみたいだ
次の電車まであと数分
それまで立ち読みでもしようと雑誌に手をかけた瞬間、携帯の着信音が鳴り響いた
秋菜だ
「えっ!?なんで!?」
先に確認出来ると信じて疑わなかった俺は軽くパニック
どうしよ?電話や!出る?でも出たら逃げられへん!(もう一度改札の方を見渡すがいない)あ~どうする!逃げよか?でもここまで来てくれてんのに!カワイイかもよ?でも怖い!怖いけど出んと!え~~い!!!
「もしもし着いた?」
冷静を装って電話に出た
「うん着いたで、どこに行ったらいい?」
秋菜の声を初めて聴いた
決して可憐な声ではない
「そのまま改札出て来て、迎えに行くから」
「わかったー」
話した感じでは想像よりはまともそう
でも安心できるレベルではない
「はぁ、これも経験や…よし行こう!」
俺は深呼吸するとコンビニを出て改札へと向かった