異世界に転生したら、天使になっちゃった!!
第1章 死んだら、女神に合った
「ようこそ!神界へ」
そんな明るい声が、頭の中に響いた。目を覚ますと自分は、知らないソファーに横になっていた。ソファーがある部屋は、豪華なシャンデリアに、高そうな金縁の暖炉、壁は白く何処かの王宮のような作り、床は大理石に、これまた高そうな絨毯が敷かれていた。
声の主は、まじまじと俺の顔を覗きこんでいた。
「えっと・・・何処ここ?」
俺が、おそるおそる聞くと、見た目20代のツインテールの女性は、答えた。
「さっきも言いましたけど、ここは神界です。」
はっ!何・・・神界?意味が分からん。俺は、・・・そう!夜のコンビニに行く途中・・・後ろから来た車に・・・
記憶を蘇らせた俺は、途端に顔を青ざめさせた。
「あの・・・柏木咲夜さんは、今日の22時28分に車に引かれて、お亡くなりになりました。18歳ですね。」
俺に、笑顔で女性はそう答えた。起きたことを再確認した。
「えっ、俺・・・死んだ?」
「はい、お亡くなりになりました。」
えー。俺まだ、18歳でこれからの人生なのに、彼女も作りたかったのに・・・こんな、あっけなく終わるのかよ!俺の中に、悔しさと後悔と何処にぶつけて良いか分からない苛立たしさが、心の中で渦巻いていた。
半泣き状態で顔を伏せていると、女性が突拍子もないこと言った。
「えっと、本当は、あなたは亡くなるはずじゃなかったんですよね・・・長老が死ぬはずだった人を間違えてしまって・・・えへへ」
「はぁ?神界にいるんだから、あんた神だよな。間違えたってどういうことだよ。」
咲夜は、女性の胸元を掴んで引っ張った。
「あ〜〜もう、そんなに怒鳴らないで下さい。そうですよ、神のアウロラと言います。神は、人間の死の時間も管理していて、魂の回収とかは、死神が行うんですけど、人生の時計という物がありまして、人間の寿命=時間という事で人それぞれの人生の時計を、長老が管理しているのですが、隣にあった人と間違えて時を止めてしまったみたいで」
人違いで、俺は死んだのかよ・・・なんだよ、そのシステム。神って、もっとこう・・キラキラした純粋で神聖なものじゃねぇのかよ。
「じゃあ、俺はこれからどうなるんだ?」
半ば、諦めたように聞くと
「はい、間違いでお亡くなりになったので、転生していただきます。」
「転生!じゃあ、元の人間に戻れるのか」