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第11章 かわいいひと〜母ちゃんの入院〜



病院の受付で母ちゃんの名前を言って病室を教えてもらって向かうと母ちゃんはベッドの上で眠ってた。

点滴が繋がってる。

顔色も悪くて。

看護師さんが来て脈をとり、点滴を確認してる。

「息子さん?びっくりされたでしょう。大丈夫ですよ。一応、検査をしましたけど問題ないなら明日にでも帰れるはず。」

「ほんとですか?
ありがとうございます。」

よかった。

ホッとした。

「よかったな。」

立ち尽くしていた俺に櫻井が背中をさすってイスを出して座るように促してくれる。

イスをベッドの横に置いてじっと母ちゃんの顔を見て。
それから手を握ると目を開けた。

「…雅紀。ごめん。」

「…ほんとだよ。心配した。」

「ごめんね。お母さんもびっくりしたのよ。倒れるなんて。
あ、先生。すみません、本当に。」

「いえいえ。よかったです。たいしたことなくて。」

先生は飲み物買って来るって部屋を出た。

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