
好きにさせてはいけない
第4章 やめられない
家に帰って考える。
もちろんお客さんに恋愛感情を抱くのはご法度。
でもこれは恋愛感情なの…?
なんなの…?
わたしには遼太もいるのに…
ちがう。
きっと、応援してくれる人が
なるべく多くいて欲しいだけ。
ゆうさんは…少し気に入ってくれているから、できればもっと応援して欲しいだけ。
だから恋愛感情ではない。
だってあり得ないもん。
メイドからお客さんを好きになるなんて、聞いたことないもん…
メイドカフェに通っているような人なんて、どうせロクな人じゃない。
だから、ちがう。
恋愛感情ではない。
わたしには遼太だけ……
そう、ずっと言い聞かせていた。
