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異彩ノ雫

第1章  六ノ月



報われない恋だった、と

独り言のように

その人は呟いた

遥か遠くの日々を見つめるように




けれど

幸せだった

すべてを懸けて想えたのだから…

そう言いながら

胸に手をあてていた



穏やかな日差しの中

なんと綺麗に微笑むのだろう



世界はやはり、美しい…







【想い出】


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