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異彩ノ雫

第3章  七ノ月




雨音は好き…



ふいに彼女が呟けば

窓ガラスを雫がつたう



くり返し宥めてくれる

静かな響きはあたたかい、と

落ちゆく雫をなぞる指



儚くて…



何も言葉にできぬまま

そっと背中から抱きしめる







【窓】


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