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問題児とオタク少女

第8章 大きく進展?!二人の恋ー。

谷村side

「さっちゃーん♪」

俺はご機嫌で名前を呼ぶ。

先ほど海崎 光に告げられたことが影響しているのだろう。

しかも、加えてこんなことまで言われたのだ。

(美優を頼んだよ☆)

お前に頼まれる筋合いねえわ!

って、言い返してやったけど、内心超嬉しかった。

でも。

さっちゃんが別の男のことを好きだった場合。

それもそれで、きつい。

まあ、俺のこと好きとか、勝手に思って、自意識過剰なんだけどな。

「な、なに〜?」

いつも微笑みながら返してくれる。

今日はなんかぎこちない感じがした。

「赤ペン貸してー。」

「えっ!この間直したじゃん!」

はい。

すいません。

「もしかして、また壊したのー?!まったくもう。」

俺の筆箱から赤ペンを探して取り、また直してくれる。

さっちゃんの久しぶりにおろしている髪からするシャンプーの香りが鼻腔をくすぐる。

…好きだわ。やっぱ。

確信した。

君のその笑顔。

いつも優しい性格。

でも、超時々雑な時あるよね。

そんなところも全部大好きだ。

ー大好きだよ。


「さっちゃん。メルアド教えて」

終礼後言った。

「んー?いいよー!」

さらさらとアドレスを書いていく。

覚えてるんだ。

「…はいっ!」

「おう!ありがと。メールするわ!」

帰ったらすぐな。

「うん!待ってるね!」

ニコッと笑う彼女がとても愛らしい。

気づけばこんなことを言っていた。

「他の人にアドレス教えたらだめ。」

「へ?なんでー?」

あ…やば!

「あーえーと…っほら!思わぬ危険に巻き込まれることだってあるだろ?な?」

「ああ〜!なるほどね!心配してくれて、ありがとう!!じゃあ、私部活行くねー!」

「おう!じゃあな!」

璃子いこー

という声がする。

行ったか。

(よっしゃあぁあぁっ!ついにゲット!!うわぁーっ!嬉し…!)

一人きりの教室で転がりまわりながら心の中で叫ぶ。

ガラッ

あ…

「ちょっと悠太!なにやってるのぉ?」

げ…

富士崎真衣…

「あ、あはは…ちょっと寝転んでみたいかな?ってな!はは…」

「何それ〜!頭大丈夫〜?!」

「そういや、富士崎は忘れ物か?」

「…違うよ。」

理由はあまりにも衝撃的でー。

「悠太に会いに来たの。」



…はぁ!?






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