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エレベーターはあっという間に一階に着いて、ドアが開く瞬間に真央は俺の腕の中から離れる。


「ありがとう。頑張ってね。星司くん」


最後だとするなら、あまりにもアッサリ手を振る真央。


(…わからない)


でも、冗談であんなこと言う子だったっけ？



心臓が凍りついたように、上手く息ができない。



このまま見送ったら、もう二度と会えない気がする。





「…っ」



衝動的？
それとも必然的？


俺は、背を向けて歩き出す真央の腕を掴んでいた。