テキストサイズ

culb Colors

第2章 【cast2】星司




「寂しいのは俺だけなのっ…!?」



毅然とした真央の後ろ姿が揺れて、引いた腕の強さで少しよろめきながら俺達は向かい合う。


荒げた声に?それとも掴んだ腕に?真央は驚いたように目を丸くする。



(どうして)





今にもこぼれそうな涙を含んだ真央の大きな黒目が、それを隠すように揺れる。



「なんで、そんな、泣きそうな顔して…」




俺の言葉を遮って、真央は掴んでいた手をそっと剥がす。



「ばいばい」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ