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第2章 【cast2】星司
いつまでも道端にいるわけにもいかず、俺達はとりあえずタクシーに乗って俺の家に向かうことにした。
タクシーの中で、俺は真央が俺から逃げないようにしっかりと手を握った。
真央は一人であれこれ考えた末に勝手に決めてしまうタイプで、しかも頑固であると今日察した。
それは真央が誰にも頼らず生きてきたからなんだろうけど、
俺はさっき何度名前を呼んでも“もう振り返らない”と決めた真央が、一度も振り返ってくれなかったことを実は根に持っている。
(ちょっとくらい後ろ髪引かれろって!)
そんな風にモンモンと考えてるとは知らずに、真央は繋いだ手を嬉しそうに見つめている。
(くそー、可愛い…!)