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虞犯少年

第8章 累犯加重




嵐はセックスが終わった後、余韻に浸るようそのたくましい腕で私を抱きしめる。


背中を向けられるのは嫌いだと向かい合わせになって、数センチしか離れていないこの距離さえもどかしいとキスをされた。


感情がないセックスなのに、嵐の全てで私はあんなにも感じてしまう。意地悪な言葉も焦らす舌も激しい手も快楽に変わって私を追い詰める。



「俺の親二人とも仕事が忙しいっつって家に帰ってこねーんだよ」


「え?」


「不倫。二人して。兄貴もふらふらしてる。だからこの家にまともに帰んのは俺くらい」



私が気になってたこと。いつ来ても誰もいない大きな家。

お兄ちゃん、いたんだ…

嵐の声はいつもと変わらないのに、気のせいか弱々しくて。抱きしめられてる力が強まった。ひしひしと伝わってくる。

だから嵐は人一倍愛を欲しがっているのかもしれない。

狂った愛の思考。縛り付けて、離さない。逃げられない。


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