虞犯少年
第1章 覚える狂気
何がいけなかったんだろう?
なんでこんなことになったんだろう?
平凡な私と違いすぎる彼はあまりに不釣り合いで笑えない。
なのに彼は私を好きだと言う。
それは非現実的で、こうやって抱かれるようになっても未だに信じられない。
いきなりすぎた告白に私は頭がついていかず、その日まではなんの関わりもなかった筈なのに次の日から私は"九条 嵐の女"として扱われるようになった。
体中につけられた赤い痕は消えることのない傷。
「愛してる。縛り付けて一生俺だけのもんにしときてぇ」
その鎖は彼しか外せない
彼は外す気なんてない。
きっと、一生逃げられない。
覚える狂気
(味わったらもう、戻ることは許されない。)