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LIFE

第4章 まだ恋は始まらない〜ぼくにできること〜

そんな俺にとんでもないことを言い放つ大野さん。

「でもさ。
その人がセフレでいいって思ってたらどうする?」

「はあ??」

「軽い関係で、このままでいいって。」

そうか。

そういうこともある…のか?

雅紀は…俺のこと、どう思ってるんだろう。

俺とのこと。

俺の勝手な自分の立場とか考えとかどうでもよくなって。

急激に不安に押しつぶされそうだ。

「なんか…悲しくなってきた。」

ぐるぐる考えても答えなんで出るはずない。

二人は優しくも笑いを堪える口調で肩を落とした俺に声を掛ける。

「お。マジで恋に落ちた!
こんなニノが新鮮で可愛いよ。」

ホント?
笑ってないでさ、潤くん。

「悩め。苦しめ。
そんで手に入れろ。
そしたら大事にするだろ。」

大野さん…
がんばる、俺。

「二人ともありがとう。」

ポン、と俺の肩を叩くと、トイレ!って大野さんが立ち上がった。

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