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「でもさぁ。結局もうすでに傷ついてない？」

「傷ついてる？」

「その人が泊まらない、帰る、って。」

「…そうだね。」

「お前はもうハマってるんだって。だって今こうして俺らに話してるのが証拠。
その人のこと、適当になんか出来ない、したくないってことだろ？」

「はい。そうです。」

「“今”を大事にすれば？
先のことなんて誰だってわからない。」

「はい。」

おっしゃる通り。

完敗。

もう認めるしかない。

受け入れるしかない。

そう考えたらすげー楽になったから不思議。

それまで黙ってた大野さんがそんな俺に気づいたのかニヤニヤしてる。

「好きって言ってあげなよ。
それにニノだって、好きって言いたいんじゃないの？」

「ふふふ。そうだね。」

思い浮かんだ雅紀の顔。

やば。

会いたい。