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LIFE

第3章 まだ恋は始まらない〜出会ってしまったふたり〜

その日。

忙しくて昼メシを取り損ねてコンビニで何か買おうと下へ降りるエレベーターを待って。

お疲れ様、とすれ違う人の流れ。

「おつかれ。にのもお昼逃したの?」

「潤くんも?」

同期の潤くんが俺の隣に立つ。

そこへ同じく同期仲間の大野さんまでやって来て。

みんな所属部署は違うけど。

おお…と声をかけそうになったけど仕事関係の人を連れてるのに気づいて口をつぐむ。

セーフ。

「では宜しくお願いします。」

なんて仕事上のかしこまった挨拶をしてるのを横目で見て。

取引先の人に挨拶をしてエレベーターの前へと促す仕草。

男性二人が見えて俺は目を見開いた。

その一人が雅紀だったから。

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