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LIFE

第3章 まだ恋は始まらない〜出会ってしまったふたり〜

今日はいつもより幾分早く終わりそうだ、と帰る準備をしながらメールを送る。

雅紀に。

会えないか、と。

すごくシンプルに。

しばらくすると、更にシンプルな、うん、と短い返信がきた。

思いの外、嬉しいと感じた。

俺、会いたかったんだ…

どこで会おうかと考えていたけど、ここはもう面倒だし、雅紀相手に色々気にしても…と自宅へと誘った。

『俺んち、職場と近いんだけど。雅紀は俺の会社だと遠い?』

『ううん。割と近いよ。
俺が行ってもいいけど。』

『じゃあ駅前で待ち合わせしよう。』

『いいの?』

『いいよ。俺が誘ったんだし。』

変なとこ、遠慮する。

『じゃあ駅に着いたら連絡ちょうだい。』

『はい。』

会える…

そればかり頭の中で繰り返して緩んだ頬を自分の両手でさすった。

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