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LIFE

第4章 まだ恋は始まらない〜ぼくにできること〜

おつかれー!

ビールで乾杯。

久々に3人で飲むなぁ。

気心知れた仲間と飲むのは楽しい。

この二人には気を遣わなくて済む。

3人だとバカみたいな中学生のノリだけど。

潤くんも大野さんも優しい。
ただ優しいだけじゃなくて芯をしっかり持ってる。

仲間というより友達だと俺は勝手に思ってるけど。

ちょっと聞いてもらおうかな。

めぐママの店には、この人たちも行ったことあるんだよね。

すっごい狙われて困ってたのを思い出して笑いが溢れる。

「なんだよ、なにがおかしい?」

潤くんが呆れた風に俺を見る。

「ごめん。めぐママの店に行った時のことを思い出したから。」

「あは!
あれは参ったな。」

大野さんが声を上げて笑う。

「マジで。」

ウンザリという顔の潤くん。

「俺さー。
こないだ行ったの。ママの顔見に。
そしたら…
出会っちゃったんだよね。」

「マジ?男?」

「そ。」

つまみを口に運びながらポツリポツリ話し出した俺に合わせるかのように潤くんがつまみに手を伸ばす。

大野さんも耳を傾けてくれてビールを飲み干して店員に3人分のビールを頼んでくれた。

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