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BOXルーム

第3章 急展開……

 扉を開け、松が中に入る。


「本当に、一人で大丈夫ですか?」


 桃太郎が心配そうに近寄る。


「大丈夫ですよ。コーヒーと捕虜を、ここに引っ張り出すだけですよ」と、鼻息を荒くし、笑顔と共に力強く言った。


 扉は目一杯開いたままだ。何も置いていない部屋に、毛布に包まれた遺体と松がいる。


 改めて部屋の周りを見渡す。


『ガツン……ギィーー』


「おっ、来たか!!」


 松の背後で扉が動き出した。いよいよこの部屋で何かが起こる。


 扉が半分ほどまで、動いた時だった。


 突然まりんが、飛び込むように部屋に入ってきた。


「あっ!! ちょっと、まりんちゃん!?」


「おい!! どうした急に!?」


 るかや桃太郎の制止も間に合わず、扉は閉まり、しっかりとロックされた。


「ちょっとー!! 二人で変なことすんなよ!!」と、扉に向かって、るかが叫ぶ。


「え!?」と、驚く松を尻目に、まりんは緊張した面持ちでチラリと顔を見る。



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