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BOXルーム

第3章 急展開……

「一人よりも二人。何かあったら、お互いに助け合えるでしょ」


「まりんさん……え? なんで?」


「ここがどうなるか私も見たかったし……それに、松さんを信用してみようかなと……いいでしょ?」


 まりんの突然の心変わりに動揺したものの、信じてくれたという喜びが、表情ににじみ出る。



 もう一方の部屋では、下里と桃太郎が、カーナビの画面を眺めていた。


「次の問題が出るはず……ちょっとした発想があれば答えられる。今度は我々で解くぞ!!」と、桃太郎は二人を鼓舞していた。


「あっ!! ドアのロックが解除されたよ!!」と、るかが叫ぶ。


「るかさん、下里さん、そっちは頼みます! 僕はこっちを担当します」


 桃太郎がそう言うと、るかは敬礼して「アイアイサー!!」と、返した。


 しばらくすると、隣の部屋から、なんの音もしなくなった。


 恐る恐る下里が、ドアノブを握る。


 三人は静かに息を飲んだ。


「では、開けますよ」と、下里が一気に扉を開けた。


「!!」


「えぇっ!?」


 三人は声を失う。


 部屋には毛布にくるまった遺体だけがあり、松とまりんの姿は無かった。





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