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第4章 脱出

『はいはい、なんですか〜』と、純化が出る。


「シュウマイだ!!」と、桃太郎が勢いよく答える。


『わかりました〜……ガチャ』


「……」


 桃太郎は、受話器を持ったまま固まっていた。


 10分後、扉が勝手に閉まる。


「ねえ……ひょっとしたら答えじゃなく、注文と思ったんじゃない?」


 るかが呆れ顔で言う。


「それって、僕の所為ですか?」


 桃太郎は横目で見つめ、口を尖らせて言った。


 下里が扉を開けると、床に蒸籠が置かれていた。


 中に入り、蒸籠の蓋を開けると、湯気がホワッと下里の顔を包む。中にはシュウマイが6個入っていた。


「完全に注文になってますね。正解じゃなかったのかも?」


 そう言いながら蒸籠を持って下里が入ってくる。


「他人事の様に言うな。君の答えだろ」


 そう言って、桃太郎はまた大の字になって寝そべった。


 すると、何かを思い付いたのか、すぐにガバッと起き出した。


「そうだ! 注文だよ。もう一回注文すればいい!!」


「え? どう言うことです?」と、下里はシュウマイを頬張りながら聞いた。



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