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BOXルーム

第4章 脱出

 絨毯をめくると同時に、るかは後ろに倒れ『バコン』と、板までがはずれた。


 絨毯と板が貼り付いていたのだ。


 めくった所から板の間が顔を出し、幅1.5メートルほどの正方形の穴と、下に続く階段が現れた。


「桃太郎さん!! ゲリベン!! こっち、早く早く!!」


 るかは、二人を呼び込む。


 桃太郎と下里は顔をしかめながら、爪先立ちで移動する。


 二人はそれを見て、目を丸くした。


「えっ! こんなのがあったんだなぁ……でも、ここから、眠ってた我々や料理を運びこんでいたのか?」


 桃太郎はそう言いながら、慎重に先に下りてみた。


 コンクリートで出来た階段を、下りて上を見上げる。部屋の床にあたる所に様々な装置が施してあった。


「なるほど、仕組みは判りづらいが、テーブルを除けてトイレが出るとかは、あの機械が全てやっていたのか……」


 桃太郎は下里に、テーブルを元の部屋に戻してと告げてみた。


 下里がテーブルを持ち上げ、元にあった所に置く。幸い、絨毯にテーブルの跡が残っていたため、すぐに場所はわかった。



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