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舞子のえっちな日記

第3章 城島 圭



触れたその手は

信じられないほど優しくて、

それでいて

力強くて。


さっきまであんなに
見とれていた顔も、
もうまともに見れなくなってしまった。


「じゃあ決まりだ!
五十嵐くんはどこ行ったんだろうね〜」


部長の声にハッとして
手を引っ込める。


そ、そういえばここ
オフィスだった…。

みんないるんだった〜。


うつむき加減で
前髪の隙間からキョロキョロ
周りの様子を伺うが、

あーゆー行為に
女子社員の視線はなかった。


「あ、じゃあ早速教えてほしい
ことがあるんですけど、
いいですか??」


座っているわたしと
同じ目線になるように
膝を曲げる城島さん。

きっとこれは彼の癖の
ようなものなのだろう。

まるで怯える子どもを
優しくあやすような、
そんな優しい対応で。


「あ…はい…!」


そんな優しい笑顔の彼に
少し顔を熱くしながら、

これから始まる生活に
ほんの少し期待した自分がいた。

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