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声にならない思い

第3章 バイバイ

ある日私が5歳の頃

「ママーママー」


妹がママを呼んで泣いていた。
何を思ったのか私と妹はママを探しに行くと言い出し
二人揃ってお気に入りのリュックサックを持って
家を出た。

近くに魚屋さんがあって
その店の女の人に私と妹は危ないよと止められたのをなんとなく覚えている。

記憶が曖昧ではっきりしないところはあるが
警察に補導されたという形なのかな
私と妹はいつの間にか全然違うところにいた。
そこにママはいない。
知らない人がたくさんいて
怖かったのを覚えてる。
でも私も妹も疲れてすぐ寝てしまった。




これが施設生活の始まりだ。

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