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ゲーム~姉の男を寝盗る~

第11章 進藤拓哉の事情①

その理由は分かっている。

俺が好きだったのは瑞穂ではなく
今こうして俺の目の前に居る李奈。

「何か飲むか?」
「いらない」

瑞穂は余裕ぶってはいるものの
内心は穏やかではないことも
俺には分かっていた。

だからといって俺が
『今好きなのは李奈ではなく瑞穂』だと
いちいち説明するのも違う。

瑞穂との結婚を決めたのも
それが理由のひとつであり
安心させてやりたかった。

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