Perfect Romance
第11章 飲み過ぎにはご用心
櫻井さんと大野さんには、独特の空気がある
俺たちにはない、二人にしかない空気
そこに踏み入れる瞬間は少しだけ戸惑うけど、入ってしまえば包み込んでくれる優しさがある
なんかいいな…
羨ましい
俺も、いつかは相葉さんとそんな空気を作り出せるといいな
「にの?」
玄関で未だに突っ立ったままだった俺を、大野さんが覗き込んだ
「え、あ、いえ…」
「早く入って?翔ちゃん待ってるから」
にっこりと笑った大野さんは、俺と相葉さんの手を引っ張って、中に招き入れた
「…どうかした?」
廊下を歩きながら、相葉さんが耳許で囁く
「ううん、大丈夫」
何でもない、と小さく首を横に振って
相葉さんのシャツを少しだけキュッと握った
「お、来たな
…何もいらないって言ったのに」
リビングから笑顔を見せた櫻井さんが、相葉さんの手に提げられた袋を見た途端
ちょっと怖い目に変わる
「もーっ!翔ちゃん、ありがたく受けとれよ」
それに気付いた大野さんが、すかさず櫻井さんをフォローしにいってくれた
…その目、怖いってば
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