Perfect Romance
第21章 さよならは言わない
ついに櫻井さん達の出発の日
仕事に打ち込んだ達成感からか、最初に散々泣いたからか
俺と相葉さんは立場が逆転していた
朝から泣きそうな相葉さんと、やけに落ち着いた俺
いや、本来はこれが普通なんだけどね
伝えてあった時間に、二人で櫻井さんちに向かって
チャイムを押して、ドアが開かれた瞬間
「大ちゃあーん!翔ちゃあーん!!」
悲痛な声で叫ぶ相葉さんがいて
後ろで苦笑する俺
同じく苦笑する櫻井さん達に
「朝からずっとこれですよ…」
ちょっと呆れ顔をしたら
「だって寂しくなっちゃうじゃん!かずは何でそんなに平気なの?!」
バカ
忘れたの?
最初に散々泣いて、慰めてくれてたのを
…違うよ
相葉さんは、俺があんなだったからずっと我慢してたんだ
一緒に泣いたら、俺がますますダメになるって分かってたから
だけど
「…平気なワケ、ないでしょ?
ずっと…我慢してたのに…っあいばか!!」
少しだけ、強がってみた
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