
キラキラ
第35章 屋烏之愛
「……ったっ……」
いてーな!この馬鹿力!
心で毒づいてると、ふと背後に気配を感じ、振り向いた。
すると、明らかに外部の人間と思われる男二人がニヤニヤして立ってる。
…………え?
「はい、どぉぞ~」
「うわっ」
那須の声とともに突き飛ばされた俺は、その二人のもとに転がり込み、またたくまに羽交い締めにされる。
俺は必死で体をよじった。
「っ……なにすんだよっ!」
「!おい!那須?!二宮にはなんにもするな!」
俺の焦り声と、櫻井さんの怒鳴り声が重なる。
「……なんにもしてませんよ。あ、そうだ。大野には言わないでください。一人で来てくださいね?」
「…………」
「連れてきたら、この子どうなるか分かりますよね。よろしく」
は……?
展開の早さについていけない。
なんで俺、こんなことに巻き込まれてんの。
なんで、捕まってんの。
こいつ誰だよ!?
