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キラキラ

第39章 バースト12


瞬間移動のチカラを使えば、大野家到着なんてあっという間。

それでも、なんとなく翔に会いたいような会いたくないような気持ちがもやもやと邪魔をして、インターホンを押せずに、そのまま大野家の扉の前で佇んでいたら、


「……待ってたよ」


何かを感じたのか、中からふわりと扉があいて、翔が顔を出した。


……眉を下げた困ったような、ホッとしたような表情。


やっと俺に会えた、みたいな感じが、ありありと分かる。


「………うん」


その笑顔に、俺の拗ねてる心は、ほんの少しだけ軟化した。





「お邪魔します」

ぺこりと礼をしてリビングに入ると、ソファに座ってたかずが、いらっしゃい、と、にこりと笑った。


すると、


「かず、ちょっと部屋で潤と話をしてくるからよろしく」


翔は言うやいなや、俺の手を取り、ぐいっと引っ張った。


「え……」


戸惑う俺が、かずを振り返ると、かずは、うんうん、と言うように頷いて手を振ってる。

俺はつんのめりそうになりながら、翔の背中を追った。

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