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キラキラ

第39章 バースト12



「俺の父さんはさ、自分は能力者じゃないくせに、なぜか他の能力者を見つけるのに長けてんだ」

「……へぇ」

「なんか分かるんだって。不思議だけど」


翔が肩をすくめて微笑んだ。
それから、しっかりと俺の腰を抱き直し、画面をみつめた。
つられて、俺も顔を上げた。



「………だからさ、父さん母さんには理解してほしい。カホさんとは付き合う事はないから」

『そう……』

「父さんの会社の人の娘みたいだけど、ごめんね」

『いや…別にそれはかまわん。翔がほんとに大事にしたいと思う人を優先してくれていい』

「ありがとう」



………………


俺は、ぽかんとこの流れを見守った。

なんだかトントン拍子すぎない?

普通はさ、大事に育ててきた息子が、男を紹介したんだから、まずは、驚いて………場合によっては嘆くんじゃないの。
自分で自分を貶めるつもりもないけど、でも俺なんかが翔の傍にいていいの。


…………いいの?

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