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キラキラ

第39章 バースト12


驚いて、口ごもる俺に、


「そうだよ」


翔が横から答えた。


「すごいよ。潤はテレポーテーションの能力者なんだ」

『ほぉ…………』

『え、じゃあアメリカまでこれるの??』


頷くお父さんと、はしゃぐお母さん。
そのどちらも、さすがに能力をもっている子供をもつ親だな、と言わんばかりの反応だった。


……………気味悪がられないのが、なんだか嬉しい。


「あ…の、俺……僕、そんな遠くまで跳んだことなくって」


ていうか、アメリカなんて未知の距離だ。
しどろもどろで、説明すると、


『そう。でもいつか挑戦して欲しいわ。直に会いたいもの』


お母さんは、残念そうに微笑んだ。
嘘偽りのない、その表情に、俺は思わず頷いた。


「はい………頑張ります」

「どう頑張るんだよ笑」


翔がクスクス笑う。
俺は、顎をさわってるお父さんに向き直った。


「あの……どうして僕が能力者ってわかったんですか」

『…………ふふ。分かるんだよ』


どうして、には、答えず、翔のお父さんはにこやかに肩をすくめた。

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