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泣き虫ルームメイト AM & 遠回りのルームメイト SN

第14章 泣き虫ルームメイト14 潤

14-2

次に目を開けたのは病院の個室の中

白い天井を見た途端、ここがどこだかわかってしまった



俺、あのまま倒れちゃったんだな




さすがに3日連続の心臓への負担はキツかったみたいだ


ちょっと弱った波形を描く 心電図のモニターを見つめて
ついてないな、と笑おうとしたけど、上手くいかなかった。

代わりに 喉の奥から 詰まったような変な音がして 涙がすーっと浮かんでくる


兄のように信頼してた人と、生まれて初めて好きになった人
二人一度に失うなんて、ついてない・・・



いや、別に失ったわけじゃないか・・・

俺が何も感じてないフリをすれば、今まで通りだ
笑って「おめでとう」って言えれば 大好きな二人を失うことなく
今までと同じ毎日が明日からも続けられる筈


今だけ。

この空間に俺一人しかいない今だけ、ほんの少し泣いて、それで吹っ切ろう


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