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sugar-holic2

第11章 約束を叶えるために

「うわっ!!歩きにくっ!!…痛っ!!いたたっ!!」

玉砂利が足の裏を刺激して、悲鳴を上げた。

「痛い所が悪い所なんだってよ」

おじさんが壁に掛けられたボードを指差して、笑いながら声をかけてくれた。

足の反射区ってタイトルで、足裏のイラストが書かれている。

それぞれの部位が色分けされて、胃とか腸とかの反射区がどこか分かるようになったものらしい。

痛い所って…足の裏全体なんだけど!!

それでも一周回って戻ると、少し楽になった気がする。

「痛いけど、気持ち良かったよ。倉田くんもやる?」

笑いながら声をかけると、不機嫌なのを隠そうともしないで

「俺はいいから」

そして、足湯からあがって足を拭き始めた。

「え?もう出るの?ちょっと待ってよ」

さっきの場所に戻って、腰掛けようとしたら、おじさんが声をかけてきた。

「お姉ちゃんたち、アベックだろ?」

アベック!?

あまりの古い言い回しに、思わず目を丸くしてしまった。

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