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sugar-holic2

第5章 行方の知れない想い

「で?」

「遊園地でやってるような派手なのは無理だけど、うちの会社でも手掛けてみないかって話が持ち上がってるんだよね」

徳島部長からの話は正にそれで。

CG制作なんかは専門業者に作ってもらって、それを生かしたプレゼン事業を生業にしたいって事だった。

「あぁ…企画部の子が何か言ってたな」

そう言って合点がいったみたいに、顎に手を置いて考え出した。

「企画部…」

さっき、昼休みに見かけた光景を思い出す。

比呂子さんが企画部の子だって言ってた。

あっちでも何人か選ばれたって話だから、そういう噂は広まるだろうけど…

「色んなツテがあるのね」

少しだけ嫌味を込めて言ったのに

「まぁ、それなりに」

笑みを浮かべて、さらりとかわされた。

うぅ…何か、悔しい!!

「だけど…皆のいる前であーゆー事するのって、どうなの?」

「あーゆー事、って?」

とぼけてるのかと思ったのに、本当に思い付かないみたい。

「首元、覗き込んでた」

私の言葉に瞬きをして…くくっと笑いだした。

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