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ビタミン剤

第45章 残暑



Sside

まだ陽射しが強い昼下がり

携帯に到着したよって連絡しても既読がつかなくて

きっと楽しく遊んでるんだろうな


「夢中になると
他のことそっちのけになっちゃうから」

溢れる微笑み
そんな子どもっぽいところも彼の魅力のひとつなんだ。



合い鍵をつかって部屋へはいると
てっきり甥っ子さん達の楽しげな喧騒が聞こえてくると思ってたのに静まりかえってる


「…あれ?もう帰っちゃっ……うわぁ……」



それにしても
パーティが終わったあとの残がいが
リビングを悲惨な状況にしてる


リビング、寝室、お風呂場にも雅紀の姿が見えない

開けな放たれた窓から心地よい風が
吹き込んできた


「あ、もしかして…」


雅紀の部屋はマンションの最上階でベランダがすごく広いルーフバルコニー付きのタイプ。
しかも周囲に高層マンションもないから
贅沢な眺めと夜景が楽しめるんだ。

たまに2人でバルコニーのテーブルで
星空の下晩酌を楽しんだりしてる。


甥っ子さん達のために大きめのプールを
レンタルするって言ってたから
バルコニーに居るかもしれない。



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