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ビタミン剤

第45章 残暑




「お、洗濯も回してくれてたんだ」

乾燥コースが終わってる洗濯物を取り出して
たたみながら、まだあとひとつ残ってる
こんなのはじめての準備に取り掛かることにした。



リビングで脱ぎ捨ててた俺のと、ルーフバルコニーに落ちてる翔のビキニを拾って洗濯機へ放り込んでおく。



それにしてもかなりでっかいプールをレンタルしてたんだ。
改めてみると圧巻のサイズ。
けど、本格的なサマーバケーションになって弟家族にも喜んでもらえたし。

一昨年、去年、今年も年はじめに
翔と2人で夏の旅行をしたいねって話題になるんだけど、
リゾート計画はパンフレットを眺めるだけで
終わってしまう。


じゃあ、自分ちでやっちゃえばいいじゃん!
そんな思いつきといきおいだけで
行動しちゃったわけ。

俺には翔みたいにじっくり思考を巡らせたり、
綿密な計画を立てて準備するとかは出来ないから。


太陽がだいぶ西の空に傾いてきた夕暮れ時

携帯に到着しましたの連絡
バルコニーも、リビングも翔とはげしく
愛し合った痕跡はきれいにしといから
うん、これなら運んでもらっても大丈夫!

今年の夏の最高のサプライズ
こんなのはじめて

翔によろこんでもらえると嬉しいな。
もしかして、呆れて笑い飛ばされたりするかな…

玄関先で業者を待つことにして
荷物を運びこみやすいよう準備することにしておく。



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