ビタミン剤
第8章 食物連鎖
「ありがと、翔ちゃん
ホントにホントにごめんね。」
素直な相葉ちゃんの謝罪はやや声が
大きくて、思わずシィーって人差し指
を立てた。
「俺もごめん
泣かせるつもりなんてなかった。」
「うん、わかってるよニノ。」
そりゃみんなが、冗談でふざけてる
って事くらいわかってる。
でも、智くんは泣き虫さんだし、
帰ってからも色々気にして
自宅で落ち込んでたりすることも
あるからってみんなに話をした。
「マジでなの?
ごめん、ホント気をつける」
「てかさ、
翔さんのあれなんなの?
なんでボケ花のこととかあんな
詳しく知ってんの?
花言葉とかそこまで頭の中の
データにはいってんの?」
ふてぶてしい三白眼をつくり
睨みつけるような視線の松潤。
揶揄ってた事は本意ではないって
訴えてるのかもしれないけど
智くん本人のとらえ方がそうなら
松潤の思いとは違ってても
イジメるってことが伝わってた事になる。