テキストサイズ

ビタミン剤

第11章 innermost



潤の背中を押してニノから離れた。
昨日、ロビーで感じてた突き刺さるような
視線はもう感じなかった。

地下の駐車場、左側にある運転席に乗り込む
潤がエンジンをスタートさせる。
潤の右手がそっと伸びてきたのでぎゅっと
握って指と指をからめて繋いであげる。


「ね、翔さん、なんかさっきのニノ、
めちゃめちゃ肌ツヤ良くなかった?」


「うーんそうかな?
いつもと変わんなかったと思ったけど。」

「ニノ、朝弱いし
よくメイクさんにも顔色良くないですねとか
言われてるけど。
さっきのニノなんか、めっちゃすっきりした
顔でつやつやしてたし。」

「そう?
俺には潤のほうが肌ツヤもキレイな美人さん
だと思うけど。今朝もばっちりかっこいいよ。
潤と、はやくキスしたいなぁ。」


「…バーカ…」


「だってさニノ、ニノ言って俺さみしいもん
潤は昨日1人でさみしくなかったの?」


「…翔さん
俺も、1人で寝るの…さみしかった。」


「じゃあ飯食ったら速攻帰って
潤と一緒に寝んねしたいなぁ。」


唇をついばむだけのふれあうキスをして
潤の意識を俺のほうへ向けてしまう。

ニノのメールのおねだりは
きっと真夜中に撮影したエゲツない
動画と写メを送れってことだ。

あの部屋での密会はこれからも永遠の
シークレット。

俺と潤は永遠の恋人。

ニノと智くん
メンバーとしての大切な結びつき
仲間としての信頼
交点は、よりシンプルが大切。
詮索も介入も必要以上にしないのが一番
多くを知らない事がなによりの強味。



そう云うならある意味、俺ら嵐の中では
相葉ちゃんが一番最強かもしれない。



おわり

ストーリーメニュー

TOPTOPへ