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ビタミン剤

第13章 ぼくのペット

Jside


ガチャリと開けたリビングの扉。

翔さんってつぶやきながらリビングでパソコンに
むかってるその背中にしな垂れかかっていく。

抱き寄せてキスをしてくれるけど
いつものように翔さんの胡座の中にすっぽりって
事ができないのが悔しくて
思わず翔さんに声を荒げてしまう。


「なんでそこにいんだよっ!そこは俺の場所!!
翔さんの胡座は俺の指定席だよ!」


「そうだよ。ここは潤の特等席じゃん。
だったら飼い主の潤が抱っこしてゲージの中に
いれてあげな、飼い主がちゃんと世話しなきゃ。」


憮然とした表情になりながら乱暴に仔犬を
抱き上げてゲージの中のベッドの上に放り出す
ように乱暴に寝かせた。

自分のしてることが間違ってとかはわかってる
だけど感情のコントロールが上手く効かない。


仔犬のカイザー相手にめっちゃ嫉妬してる
翔さんの胡座は俺のものなのにって。


「おいで、潤。」


優しく膝をたたいて俺のことを呼んでくれるから
すっぽりと胡座の中に身をあずけた。


「翔さん、なんであれから…俺のとこ、
…寝室に来てくれなかったの。」


「んー、潤が放せって言ったでしょ。
ゆっくり寝たいのかなぁって思ったからさ。」


「ぜんぜん…眠れなかったし。」


髪を優しく梳いて、頬を擽るようにふれてくれる
翔さんのきれいな指先に、もっと撫でてほしくて
自分から頬を擦り付けていく。


「どして?」

「翔さんが…中途半端に
触ってくるから…身体が…ぁ、熱くて。」


「ここ?それともこっち?それともここ?」

シャツの隙間から右手が差し込まれて胸の突起を
きゅっとつまみ上げてこられる。
そこじゃないのに
でもそこも充分開発されて性感帯にされてて
敏感な部分になってるから、


「ぅあ…ぁ…ぁあ…
違うっそこ…ぁじゃな…ぁぅ。」


鼻にかかる甘い声が漏れてしまう。


冷たい毛布に放り出されて寝かされて目が覚めた
カイザーがゲージの中でウロウロし始める。


クーンクーンクーンクーン


「潤、潤、カイザーが起きちゃったよ
どうするゲージから出したげる?」


「やっやぁ…翔 犬なんかの相手しちゃやだ…
翔さん…はぁ、俺の…ぁ相手して…ふぁ。」


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