ビタミン剤
第3章 修行
「でも、本音はね、
ニノの身体が心配なんだ。
ニノは痛くても
痛くないって無理するでしょ。
だからあんまりガツガツしたら
ニノが壊れるんじゃないかなぁって。」
「…翔ちゃん。」
「俺さ、ニノのこと抱きしめたら、
ちゃんと加減しなきゃって
思ってても、そんなこと
ぜんぶ忘れるくらい理性がぶっ飛ぶし。
でも、それでさみしいって
思わせてたんならホントにごめんね。」
「翔ちゃん…
もう俺、のぼせそう。」
「あ、ごめん。そろそろ出よっか。」
「違うの。翔ちゃんにのぼせてるの。
もっとガツガツきてよ、
俺、こう見えてけっこう頑丈よ?」
「じゃあ、
毎晩修行することになちゃうよ?」
「‥‥別に、イイよ。」
「朝からだって欲情するかも。」
「エロザル。」
「休みの日にはさ
朝昼晩ずっととかでもイイ?」
「はああ?底なしかよ!!
そりゃダメだわ。
せめて一日置き、
休みの日はゲーム時間も
最低6時間はつくってくれないと 。」
「うーん。
じゃあ俺が椅子になるからさ、
その俺の椅子にニノが座りながら
ゲームをするってのは?
俺は気持ちイイ
ニノは楽しい。
一石二鳥じゃなくね?」
「やっぱ翔ちゃんの相手するのムリ。
ながーいながーい
修行の旅に1人で出やがれ。」
繋がりあって
見つめ合って
笑い合って
キスの嵐。
浴室の床には俺たちが脱ぎ捨てた
残骸がくしゃくしゃになって、
さっさと
洗濯機に入れて欲しそうにしてる。
だけどこの長くて甘ーい2人でする
修行はまだまだ終わりそうにない。
おわり