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ビタミン剤

第14章 day off



鼻をつまんでニノに海のオムツの現状を訴える。
抱き抱えられるのが気に食わないのかイヤイヤって動きをしやがるから、マジでうぜえ

「海、おまえなぁ俺にさせることかよ、この俺に。デカくなったらこの借りは返して貰うからな。」


ウーウーウー

「はい翔ちゃんオムツとおしりふき。」


ニノの服や下着ならほいほい脱がしたいし、脱がせるのも得意だけど
甥っ子のオムツ交換なんて得意になんてなりたくねぇし。
いやでも仮にだよ、もしニノが産んでくれる俺たち2人の愛の結晶なら…また、意識はちがうけどね


そこからは悲惨悲惨の嵐
育児慣れしてない俺ら2人にとってはとてつもなく困難な状況をむかえることになった。


「どわぁこいつなんなんだよっ
オムツから漏れてる漏れてるっつうか、手に着いてるし。やべぇ、くっせぇーなんなんだよもぉ!」

「うそうそちょっと待って、海くんのお洋服にも着いちゃてるし、うわうわうわぁ!」


後日談なら笑い話になるんだろうけど
当事者としての立場だと、2人してかるいパニック状態。なんとかオムツは外せたものの下半身丸出しの海はハイハイで逃亡しやがるし

「海っ!丸出しで逃げやがって、てめえは露出狂かっこっちにきやがれっ!」

「翔ちゃん、お風呂行ったほうがはやいかも
海くん抱っこして一緒にはいってキレイにしたげてよ。俺ここ片付けたら着替え持って行くから。」

おもちゃ箱まで逃げてたお尻丸出しの海を抱き上げると生あったかい感触が胸の辺りに広がる。

「おわぁこいつオシッコまで引っかけやがった。」

「はやくはやく、翔ちゃんっ!」


アーイアーイ
キャァ、キャァ


平日昼下がりの実家の風呂

色気もくそもないガキ連れての入浴。
ぬるめの湯加減に海はご機嫌なようだけど、あーあどうせならニノと2人ではいりたかった。

しっかし
やっぱ孫ってかわいいのかね
うちの風呂にこんなにおもちゃが有るってどうよ?
あの、ガンコなクソオヤジがこれを許してるとかマジあり得えねえし。


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