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ビタミン剤

第17章 遺言

Sside


「翔ちゃんなにしてんの?」

「ん?あ、今これ遺言書書いてるんだ。」

「……遺言書?」

「そ、流行りの終活ってやつ。」




なに言ってんだろ?

偏差値の高い人間の考えることはたまに理解不能なことがあったりする。
ビールを片手に翔ちゃんの書き上げてる1枚目を読んでみようかと思ったら
ピシャリと手の甲を叩かれた。


「まだダメッ」

「えぇーーっっ」

「ちゃんと後で見せるから
だから、もう少し待っててね。」


まっすぐ見つめてくるアーモンド型したきらきら輝くおおきな瞳。

やっぱおいらの恋人はべっぴんさんだよなぁって頬が緩んでにやけると、

翔ちゃんもかわいい笑顔を向けてくれる。





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