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ビタミン剤

第17章 遺言




そんな終活なんて後回しにして
おいらとの夜の営みに重きを置いて欲しいのになぁ


首筋のラインから鎖骨にかけては色気が滲み出てるところで、つうぅーっと舌を這わせると鼻にかかる吐息を生み出したりする部分。

耳から、耳裏、うなじにかけては
白くてきめ細やかな素肌が無防備に晒されてる箇所
すこし襟足が長めになってくると隠れる部分にちゅぅっと吸い付いて鬱血の痕を残しておいたり。

ペンをはしらせてるきれいな指と不器用な手をしゃぶるように舐めて、水掻き付近にも舌で触れてあげると、涙目になって唇がキスを強請るような形をつくる。

目の前のおいらの恋人は
なんでもこなせる優等生にして、敏感でどこもかしこも感じやすい身体をしてる可愛い人。


あ、やべぇ勃ってきた

恋人の愛らしい笑顔だけでスイッチが入るなんて
おいらの股間はまだまだバリバリの10代?!

おっさんなんて言わせねぇぜ。


翔ちゃんのペンケースから
お気に入りの万年筆を取り出して書き味を試す素振りをしながらわざと床に落とした。


「もう、ちょっと智くんなにしてんの。」

「えへへ、酔っ払らったのかなぁ
ごめんね、テーブルの下に落ちちゃったぁ」


イスから立ち上がりしゃがみ込みで
テーブルの下に潜り込んで探す翔ちゃん。
右足の親指で落とした万年筆をつうっとしずかにおいらのイスの方へ持ってきておく。


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